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手さぐりの保護活動顛末@オーストラリア

去年は、猫に関して実に悲しいことがふたつあった。

ひとつは、もちろんわたしの愛猫ゆきちゃんの突然の死。
このことについては、まだ書けない。思い出すだけで、手が震えそうになるからだ。だから、ここでわたしが「先代猫」という形で時々添える思い出は、ゆきちゃんが元気だったころの話ばかりだ。Twilogには、ゆきちゃんの死当時のわたしの取り乱した姿がツイートという形で残っているだろう。でも、まだ見ることはできない。そして、なにも書けない。

もうひとつは、稚拙な保護活動の悲しい結末だ。これは本宅「がびのテラス」に記録として残っていたが、今回、猫に関する話題として、こちらに移動することにした。
これを読んだひとは、「バッカだなあ」とため息のひとつももらすかもしれない。そして、「なぜ自分で保護しようとしなかったんだ」とお怒りの言葉を発するかもしれない。

わたしはできるだけのことをした、と思う。しかし、「思う」ようにしているだけで、実際にはわたしは今も自分自身を責めているのではないか。
母猫をわたしの自宅で保護できたかもしれない。でも、どうやって野良猫を保護したらいいのか、見当もつかなかった。破傷風の予防注射もしていない。部屋の準備というものもわからない。そして、その2週間後にはタイと日本への1時帰国が待っていた。あまりの重圧に不眠の夜が続いた。そしてそれは、1時帰国の日本でもその後戻ったオーストラリアでもわたしの頭から消えなかった。

だから、こうして公共の場でコトの次第をまたさらしているのかもしれない、と気づく。慰めてもらうより、「アンタはバカだ」と言ってもらったほうが、なぜか「そうだよね、そのとおりだ」というすっと納得した気持ちになる。

それまでのわたしは、保護活動については何ひとつ知らなかった。
そして、それがいきなりうむを言わせず自分につきつけられるとは、思ってもみなかった。

その事件のあと、わたしはもっと気をつけて外を見るようになった。
今なら知識もある。もっと実りのある保護活動ができるだろう。だが、だからと言って、今のような生活ではとても保護活動に進んで身を投じるだけの時間と体力がない。

今もあの仔猫たちと母猫の顔を思い出す。そして、胸が苦しくなる。

その後日本の保護活動をしている方たちのブログを読みあさった。記事を読むたびに、「助けてもらってよかったね、よかったね」と涙を流している自分に気づく。わたしにできなかったことをしている方々に、頭の下がる思いをする。そして、また「ごめんね」と誰にともなくつぶやく。

だから、今も定期的に寄付だけは続けている。
少しでも、ほんの少しでもいいから保護活動の役に立ちたいと、今も思い続けている。

(追記)
シロウト保護活動の顛末については、全て日付を変えずにオリジナルのままアップロードしました。去年の11月から12月にかけて、カテゴリ「猫時々犬@オーストラリア」にある記事は全部で11個です。
お時間のある方だけお読みください。長いです。

裏庭の野良猫母子 その1「出現」

裏庭の野良猫母子 その2「仔猫たち」
裏庭の野良猫母子 その3「住処」
裏庭の野良猫母子 その4「ヘルプ」
裏庭の野良猫母子 その5「罠を借りる」
裏庭の野良猫母子 その6「失敗」
裏庭の野良猫母子 その7「建前なのか」
裏庭の野良猫母子 その8「仔猫捕獲」
裏庭の野良猫母子 その9「母猫捕獲」
裏庭の野良猫母子 その10「失望」
裏庭の野良猫母子 その11「その後」

 

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6 COMMENTS

はなぴん

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読んだよ~
考えちゃう内容だね。
私の住む地域は保険所で年二回里親探し。里親が見つからなかったら
持ち込んだ人が持って帰るか殺処分になるみたいです。
そうならないため獣医さんがその場で健康診断などをして色々呼びかけてるんですが・・・
あと地域新聞で里親募集が出来るようになってます。

難しい問題だよね。。
実際ブログで新しい猫を飼うよりも捨て猫ちゃんを飼って欲しいって
言われた事もある・・・。その通りですよね(/_;)

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がび

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★はなぴんさん:

先代猫のゆきちゃんはシェルター猫でした。それも成猫。2歳半ぐらいでした。なんとなく友達についていったシェルターで一目惚れ。本当に一目惚れでした。びびび、と来ました。

だからね、ラグドールについてもなんとなくご縁だったと思ってるんです。もう1度それもこんなに早く猫をもらうことになるなんて。こちらも、びびび、だったから。

オーストラリアの猫好きなひとのブログも時々見ますが、そのひとのところにも純血種よりシェルター猫もらえ、というコメントが来ていました。でも、猫ならなんでもいいと言えないところが難しいんです。わたしは、20年一緒にいる気でどの子ももらいましたから。

猫の保護活動は、オーストラリアでもしているひとはいるんだけれど、なかなかひとの目につくまでには行っていないような気がします。だから、保護はできなくても、定期的に寄付だけはしようと思って。署名にも進んで協力しています。
オーストラリアでは、問題は野良猫だけじゃないんです。パピーミル(純血種子犬製造工場のこと。想像つきますよね、どれだけ劣悪な環境か。)や、売れそうな仔猫子犬を知識もなしに裏庭で大量繁殖するひとたちももっときつく取り締まってほしいなあと思います。

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flanmama

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今はまだ読めません。読むのが怖い・・・
もう少し心が元気な時に読ませえていただきますね。
先代のゆきちゃんのことを想像するだけでも心が痛いの。

今はアイちゃんを幸せにすることががびさんの使命よね。
今、できることをがんばろうって気持ちです

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がび

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★flanmamaさん:

わたし自身まだゆきちゃんのことを頻繁に思い出します。忘れられるわけないですよねえ。
でも、あいちゃんを何とか幸せにしたい。足は治ったみたいだから、これからは目やにとウンチの問題ですね。
キャッテリーから帰ってきたらどうなっているか楽しみです。もしかしたら、トイレの問題解消!なんてね(そんなに簡単なものだったらどんなにいいか….涙)。

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シュウママ

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読ませて頂きました
一人の人間に出来ることは限りがあります。
その時点で出来ることを一生懸命やった、
結果はどうあれ、それで良かった(仕方なかった)のだと思います。

そうは言っても、それでもご自身を責めてしまう・・・
とてもよく分かります。私も同じだから・・・
でも今回、学習したことを生かし
これからも出来る範囲でヘルプを続ければ
良いのではないでしょうか?

少しでも不幸なワンニャンが減るような
行政の取り組みが欲しいですね・・・

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がび

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★シュウママさん:

そうですね。ありがとうございます。出来ることを一生懸命やったと思っていますが、やっぱり時々つらくなります。でも、これからもちょっとしたヘルプは続けるつもりです。不幸な動物たちがいるのは、どこの国でも同じなんですが、行政の姿勢はかなり違いますよね。

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